(PR)
このキットの初版発売は1973年です。なんと今から50年近くも前ですね。基本的な金型は当時のものを使っていますので、さすがのタミヤといえども、バリ、ヒケ、パーティングライン、押し出しピン跡など、補正すべき点はいくつかあります。「いくつもある」ではなく、「いくつか」しかないのがタミヤのすごいところでもあります。
こちらの写真は、ボンネット右側の表面に生じたヒケです。
こちらはパーティングラインです。分かりやすいように赤いマジックでなぞっています。これをサンドペーパーで丁寧に消していきます。
ボディの裏側には、押し出しピンの跡があります。ここはそのまま天井になる部分なので、パテを使って埋めておきます。パテにも色々種類がありますが、このあとでサーフェイサーを吹いて全体を確認する予定なので、同色のタミヤベーシックパテを使って埋めます。
続いて開口部の位置合わせです。このキットは、左右のドア、ボンネット、リヤフードが開閉可能になっており、それぞれが別部品になっています。
閉めたときのすき間が綺麗に揃うようにこの段階で位置合わせをします。
ドアのヒンジはこのような構造になっています。
ボディ側からツメ(ピン)が生え、ドア側で受けます。
それぞれをバラバラに接着してしまうと、建て付けが悪くなってしまう恐れがあるので、あらかじめヒンジをかみ合わせた状態にしてから、位置決めをします。
ドア側のヒンジ受けは接着するとこのようになります。上部の受け口にすき間があるのですが、この先何度か付け外しを行うことになるので、すき間を削って広くしておきます。
このヒンジ受けにボディ側のヒンジをかみ合わせたら、慎重に位置決めしながらボディとドアをテープで仮止めします。
ボディ側のヒンジは流し込みタイプのセメントを使用し、クリップでしっかりと固定しておきます。このように無塗装の部品同士の接着は瞬間接着剤などよりもプラセメントでしっかりと固着させた方が高い強度が得られます。
ボンネットやリアゲートについても同様に位置合わせを行っておきます。
ここでプチ改造を施します。エンジンルーム上部のボンネットとフロントガラスの間にあるエアアウトレット(エンジンルーム内の熱気を排出する窓)です。現代のクルマは様々な形が見られますが、昔のクルマは決まってこの位置にありました。
キットでは深く掘られてはいるものの、貫通はしていないダミー構造です。これを貫通させましょう。
このように、けがき針を使って少しずつ掘り下げていきます。薄くなったらデザインナイフで貫通させ、最後に細切りにしたサンドペーパー(400番)で形を整えます。
もうひとつ、プチ改造です。このキットは、すでにドア、ボンネット、リヤフードが開閉可能です。しかし、1ヶ所だけ開いていない場所を見つけました。給油口です。開けちゃいましょう。
ひととおりの補正作業が終わったら、全体にサフを吹きます。特段補正を施さなかったパーツについても、塗装後の色味を合わせるために同様にサフを吹いておきます。
サフを吹くと、補正しきれなかったキズや段差が浮かび上がってきます。サンドペーパーで再補正して、改めてサフを吹きます。キズがすべて消えたら、この後の塗装に備え、ボディの表面を800番程度のスポンジやすりを軽く掛けて、スベスベにしておきます。
(PR)